悪いのは男性ホルモン『テストステロン』じゃない
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親戚が集まると決まって話題になるのが『薄毛遺伝』。
「○○君の毛は太くてふさふさしてるけど、
そんな人ほど大人になってハゲるんだよ。」
とか、
「○○君は毛深いからハゲるよ。」
なんて、毛深いいとこが軒並みからかわれます。
私自身、若い頃から髪が細いのが悩みでしたが、
「薄毛の人は男性ホルモンが強いから。」
なんてTVで言われているのをみるのがイヤでした。
「毛深い人に薄毛が多い。」
というのも、
「薄毛には男性ホルモンが関係している。」
というのも、AGAに関しては事実のようです。
私たちは皆、
体内に『テストステロン』という男性ホルモンを
持っています。
この『テストステロン』という男性ホルモンは、
体毛の発毛や成長を促進する働きをする一方で、
髪の毛に対しては発毛や成長を抑制する働きをします。
『テストステロン』の強い働きが体毛を濃くする一方で、
頭皮では髪を薄くしてしまうのですね。
「ふさふさして太い髪の人ほどハゲる。」
なんて矛盾してきこえる我が親戚の説も、
若いうちはこの『テストステロン』の
強い働きが頭髪を元気にしているけれど、
それが年齢とともにマイナスに働くようになると考えれば
説明がつきます。
それにしてもなぜ体毛に対しては
発毛・成長作用がある『テストステロン』が、
同じ毛であるはずの毛髪には真逆の作用になるのでしょう。
実はこの『テストステロン』
そのものが薄毛を発症させているわけではないのです。
頭皮の毛乳頭や皮脂線には『5αリダクターゼ』
と呼ばれる酵素が存在します。
薄毛のそもそもの原因は、
『テストステロン』がこの『5αリダクターゼ』と
呼ばれる酵素と結合することで
『DHT(Dihydrotestosterone:ジヒドロテストステロン)』
という悪玉ホルモンに変異することにあるのです。
ならばむしろ悪いのは『テストステロン』ではなくて、
『テストステロン』を悪玉へと変貌させる酵素
『5αリダクターゼ』の方ですよね。