最新ドラッグデリバリー システム
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美容の世界では、イオン導入器というものが広く知られており、
自宅でも イオン導入ができるような小型の器械が家電量販店で売られるようになり ました。
じつはイオン導入器は、頭皮専用の機器も存在するのです。
人間の皮膚は、細菌などの有害な物質が体内に入り込まないように、
バリアゾーンというものがあります。
このバリアゾーンは、有害物質だけでは なく、
有効成分の侵入も阻止してしまう一面を持ち合わせています。
バリアゾーンには、マイナスとプラスの電位があることにより、
いずれの 電位を持った物質も侵入できないような仕組みになっています。
しかし、 例えば育毛に有効な成分を塗布した後にイオン導入器を使う事で、
バリア ゾーンがくずれ、成分が浸透しやすくなります。
また、浸透を促すとともに、 いけない物を排出する効果まであるのです。
ですから、有効成分を効率的に 患部に送り届け、その妨げとなる皮脂や老廃物は排除する、
といった働きです。
AGAの治療薬であるプロペシアやミノキシジルタブレットは、経口摂取 しますが、
その殆どが肝臓で代謝されてしまい、
効いて欲しい頭皮まで到達 する割合は３割程度ととても低い数値となっています。
逆に、届いて欲しく ない細胞にまで薬剤が浸透し、副作用が生じるリスクがあります。
しかし、 上記のような「効いて欲しい所に薬を届ける」というシステム、
「ドラッグ デリバリーシステム」があれば、少ない薬物量で、
効率的に薬物を患部に送り 届ける事ができます。
現在研究されている中で、イオンや電場を利用したドラッグデリバリー システムがあります。
これらは患部に痛みを与える事なく、目的の部位に 薬剤を投与する事ができます。
また、肝臓を経由する事がないので、肝臓への 負担が軽減されます。
しかしまだ問題点もあり、血中の薬物濃度が上がるまでに時間がかかったり、
思いの外強い角質層やそこにある酵素などにより、薬剤の活性がさがるなどが 挙げられます。
今後、医療現場でドラッグデリバリーシステムが確立されれば、
例えば 抗がん剤治療における副作用が軽減される可能性が大いにあります。
それと 同時に、わたし達の悩みである
薄毛、抜け毛に関しても、強い薬を届けたい 部位にだけ届け、
AGAに対抗する事ができます。
日進月歩の医療の世界。今後の研究に期待したいですね。
